2008年04月21日

「ダライ一味」批判はどこへやら。反日デモ秒読みだったりして

 またしばらく日本を留守にしてたら、新華社の主張が出発前は「藏獨」「ダライ一味」批判だったのに、帰ってきたら愛国主義抑制を中心とした守勢に変わってるじゃないですか。

 反日デモの際はネット上などにおける参加者募集を黙認しつつデモ自体はスルーしていましたが、今回はCNNの「誤報」やキャスターの「失言」、フランスでの聖火ランナー妨害などを表立って煽る立場になっていました。金晶を襲った人物がフランス人の雇った人間であることはいまだ証明されていないのですが、深いことを考えないのが中国人のいいところ。

 フランスの場合はめぼしい目標としてカルフールが中国各地にあります。党にとっては海外の華人や華僑がどのような抗議活動をするかは重要ではなく、国内の人民がどうするかが最重要課題。海外で起ったことはあちらさんが取り締まってくれますが、国内のことは自分たちでやらなきゃいけませんので。

http://www.peacehall.com/news/gb/china/2008/04/200804191938.shtml
http://www.peacehall.com/news/gb/china/2008/04/200804191644.shtml
http://www.peacehall.com/news/gb/china/2008/04/200804200035.shtml
http://news.boxun.com/forum/200804/pic/4564.shtml
http://hk.news.yahoo.com/080420/12/2snwi.html
http://www.takungpao.com/news/08/04/19/ZM-894006.htm
http://news.boxun.com/news/gb/china/2008/04/200804200804.shtml
http://www.takungpao.com/news/08/04/20/ZM-894100.htm
http://www.takungpao.com/news/08/04/17/ZM-892981.htm
http://paper.wenweipo.com/2008/04/20/CH0804200006.htm
 不買を呼びかけるネットでの署名活動、サイトへの攻撃といつもの流れを経てリアルに抗議。その中でも酷かったと思われるのが、安徽省合肥市にあるカルフール。

 合成と思われる半旗が店舗前ではためいている写真がネットで公開されたことで火を着けたのか、19日には数百人が抗議に押し寄せ、「仏貨排斥」を訴えたり、あるいは店内に進入しては荒らしていったりしていきました。衝突を避けようとしたのか、店舗前にトラックを停めて人が集まるのを無理やりに阻止。

 雲南省昆明ではある男性が「カルフールにおいてある多くの商品が中国のものだ。理性的でない」と言うやいなや「売国奴」と浴びせかけたられ、ペットボトルの水を投げつけられたとか。いい感じで異論を許さない空気が出来ています。もちろん土曜にこんな暇な活動が出来るのは学生たちをおいて他ありません。 

 それもこれも当局が糞青の尻馬に乗って煽った結果。ずっと「ネットの声」を新華社が大張り切りで紹介していましたし、15日の時点では外交部もボイコットについて「一部の中国人が自身の意見や感情を表しているが、これらには全て原因がある」として明確に否定はしませんでした。

 反日デモの教訓を活かしていればこの時点で全力で止めにかかったはずなんですが、北京のフランス大使館や、武漢の領事館に抗議者とそれを阻止せんとする武装警察。今回は数も大したこと無かったのでいいんですけど。

 外国製品「ボイコット」を茶番にする必要は無い(2008/04/16 09:05 東方早報)
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/16/content_7986269.htm
 カルフールボイコットは理性的行動ではない(2008/04/16 09:43 中国網)
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/16/content_7986694.htm
 カルフールボイコットの意図はともかく理性が足りない(2008/04/17 08:01 中国青年報)
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/17/content_7992717.htm
 新華社社説「自身のことを上手くやることこそ最大の愛国」(2008/04/19 00:35 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-04/19/content_8006485.htm
 五輪を成功させることが反中勢力への最上の反撃(2008/04/19 01/38 新華網)
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/19/content_8006532.htm
 カルフールグループ大株主「北京五輪を支持」(2008/04/19 22:20 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-04/19/content_8011679.htm
 各地民衆「我々の国家を素晴らしく建設することが愛国の情熱を表す最高の方法」(2008/04/19 21:28 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-04/19/content_8011269.htm
 「我々は利用されない」 大学生の理性的な愛国表現(2008/04/19 23:46 新華社)
http://news.xinhuanet.com/politics/2008-04/19/content_8011982.htm
 くれぐれも反中勢力の罠に陥らないよう(2008/04/20 00:00 新華網)
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/20/content_8011534.htm
 高校教師、学生「積極的に自身のことをやることが合法的な理性の現し方、愛国の訴え方」(2008/04/20 20:50 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-04/20/content_8016838.htm
 利用しまくりのされまくりなのはさておき、中共完全に収束をかけようとしているのが丸分かり。

 腰の引け方なんかはちょうど3年前のこの時期に起きた反日デモと同じで、「お前たちのやりたいことはわかるが」と理解を示しつつという回りくどい方法です。

 カルフール前でも、警官隊が「君たちの愛国心は届いた」みたいなクサい説得で帰らせたようですし、発端となった金晶も使って「ボイコットは止めて」と言わせてました。天使に言われちゃあしょうがねえなあ、とはもちろんなりません。

 でも、これって不倶戴天の日本じゃなくておフランスなんですよね。日本はこれから。日本の出方によっては更に愛国熱が燃え上がる可能性もあります。

 北京五輪・日本での聖火リレー 善光寺が出発地を辞退=ルート変更へ(2008/04/17 時事通信)
http://www.jiji.com/jc/v?p=vcm50502&j1

 長野市で26日に開催される北京五輪の聖火リレーで、出発式が行われる予定だった善光寺は18日、リレーの出発地を辞退する考えを市に伝えた。市はこれを受け、ルートを変更することを決めた。チベット問題への抗議から、聖火リレーは世界各地で計画変更や混乱が続いており、長野でも開催日を目前に控え、コース見直しを迫られることになった。

 長野市役所には同日午前、善光寺幹部らが訪れ辞退を申し入れた。

 住職の1人は、取材に対し「われわれはチベット人と同じ仏教徒との気持ちが強かった」と話した。
 「文化財や信者の安全」と共に「仏教徒として」と後ろ向きの理由だけを挙げなかったことに拍手したいです。人民日報が報じてましたけど、理由は何故かスルー。そりゃ書けないだろうなあ。

 さて最後に。在日中国人に動員がかけられた長野市の聖火リレーですが、なかなか面白い動きがあるようで、旗振りに参加予定の中国人もちょっとビビッてるかも。

http://bbs.tokyochinese.com/bbs/viewthread.php?tid=3283
 「キレる前に両親の顔を思い浮かべろ」「何を言われても聞かない」とか書き込まれてます。その自制心が現場でも発揮されるといいですね。
posted by aquarelliste at 00:59| Comment(3) | TrackBack(0) | チベット | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

「車椅子の美女」襲撃はマッチポンプ?

 別な意味で過去に無い注目を集めている五輪の聖火リレー。手練の自称ボランティアがランナーをがっちりと守る異様な雰囲気の中、パラリンピックの走者には手を出さない紳士振りを見せ付けていたおフランス。

 ところが、「藏獨」(チベット独立派)に雇われたとされる人物が、「車椅子の上の微笑み天使」「最も美しい聖火ランナー」と形容される、金晶(フェンシング)を襲いました。

 「藏獨」、人を雇ってリレー妨害(2008/04/11 10:45 新華網)
http://news.xinhuanet.com/world/2008-04/11/content_7958590.htm
 フランス人から300ユーロで雇われたとの中国人留学生の目撃証言を元に、「藏獨」側の人間が車椅子の女を襲い聖火を奪おうとした、あな恐ろしや、と結論付けています。襲った男は逮捕され、アメリカ人らしいことがわかっています。

http://news.xinhuanet.com/overseas/2008-04/09/content_7945501.htm
http://news.xinhuanet.com/overseas/2008-04/09/content_7943008.htm
http://news.xinhuanet.com/overseas/2008-04/09/content_7943008_1.htm
http://news.xinhuanet.com/sports/2008-04/09/content_7948897.htm
http://news.xinhuanet.com/comments/2008-04/12/content_7958245.htm
http://news.xinhuanet.com/photo/2008-04/14/content_7970763.htm
 ご覧の通り、聖火を手放さなかった彼女は一躍ヒロインに。気持ち悪いぐらいの持ち上げっぷりで、歓迎というより完全な見世物状態。その時使っていたトーチといっしょに撮影されてたり。

 この情熱がパラリンピックまで続くといいんですが、飽きっぽい中国人は来月辺りには忘れていると思われます。

 ただ、障害者が襲われながらも死守するという絵に描いたようなこの美談に、疑惑が浮上しました。

 聖火ランナー金晶を襲撃したのは一体誰?(2008/04/12 大紀元)
http://epochtimes.com/gb/8/4/12/n2079249.htm


 チベット側に雇われたはずの男が、なぜか五星紅旗さんの集団と仲良くいらっしゃる写真が撮られていました。この男は一体誰なのか。1人の男をめぐって、互いが相手の回し者と非難しあう。真相はさて。
posted by aquarelliste at 12:56| Comment(0) | TrackBack(0) | チベット | 更新情報をチェックする

2008年03月27日

外交部アレンジの記者団がチベット取材へ

 中国政府に選ばれた海外メディアが、26日から3日間の日程でラサ入りするらしいです。

 チベット・ラサ取材、数社だけ 中国外務省招待(2008/03/25 23:27 朝日新聞)
http://www.asahi.com/international/update/0325/TKY200803250486.html

 取材団には米国のAP通信、日本の共同通信、韓国のKBSテレビ、中国当局と関係の深い香港のフェニックステレビなどが選ばれた。
 関係が深いはずの朝日選ばれてねえw

 外交部のアレンジによるツアーですが、「外国人記者の安全を保障するため」と称して、行動には思い切り制限がかけられそうです。

 気になるのは「現地政府の治安維持からくるもの」という説明で、記者がラサに行くと当局側ではない被害者が押し寄せて治安が乱れるということなのでしょうか。いずれにせよ、「ラサ市内の基本的な社会秩序は回復」という発表と大きく矛盾します。

 選出の基準については「数には限りがある。全てを満足させることは出来ない。皆さんには理解いただきたい。今後もラサへの取材機会を設けていきたい」と、秦剛が回答、ラサは依然として記者の命を保証できない状況にあるようです。

 境内外記者取材団、ラサ暴力事件の経過を取材(2008/03/26 14:16 新華網)
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-03/26/content_7862082.htm
 ツアーに参加できたのは、AP通信、ウォールストリートジャーナル、USAトゥディ(以上米国)、フィナンシャルタイムス(英国)、タス通信(ロシア)、共同通信、聯合早報(シンガポール)、KBS(韓国)、アルジャジーラ(カタール)、香港文匯報、明報、南華早報、フェニックステレビ、TVB(以上香港)、中央社、聯合報、東森テレビ(以上台湾)、中国日報、北京週報の19社。

 半分以上が中国語圏、しかも大陸よりの報道をしてくれるところばかり。タス通信や共同との仲もよさそうですし、朝日がハブられた理由がますます気になります。全国の地方紙に配信される共同の方が、朝日より浸透率がいいからなのかもしれませんね。
posted by aquarelliste at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | チベット | 更新情報をチェックする

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