2011年11月26日

加藤嘉一氏の北京大学入学に関する若干の問題

 同じタイトルでとぅぎゃったーしていますが、140字に無理やり収めており読みづらく、理解しにくい箇所もあると思いますので、加藤氏(「中国で1番有名な日本人」)の北京大学入学について、ここでまとめておきます。

 とぅぎゃったーでは学歴詐称や彼の文章を腐すなど脱線しましたが、まとめるために調べ物をしていく課程で、経歴詐称疑惑はどうでもいいかなと思うようになりましたので、ここでは彼の北京大学入学までの経緯に絞っております。彼の資質などもまた別の機会に考えたいと思います。

 私は「国費留学生として北京大学に」といくつかのメディアに掲載されたプロフィールを見ていましたので、彼は国費留学生なのだと単純に思い込んでいたのですが、日本なのか中国なのかは明記されておらず、「どちらの国費留学生」なのか、疑問に思っていました。 

 そんな折、ツイッターで非常にお世話になっている黒色中国さんから非常に示唆に富むツイートを頂き、彼の経歴について本腰を入れて調べてみる事にしました。といっても、私は個人的に知っているわけではないので、情報源は皆さんと同じ公式プロフィールや著作、一部コラムなどです。

 彼のオフィシャルサイトのプロフィールにはこうあります。

http://katoyoshikazu.com/profile.html

 高校3年生

「現在の家の経済状況で、本当に大学に行ってもいいのか?」という疑問が常につきまとっていた。
受験直前に、山梨学院大と北京大が学術協定を結ぶという話を聞きつける。学長と北京大担当者が会談している場を訪れ、北京大側からスカウトされるよう自分をPR。結果、先方から「是非来て欲しい」との言葉を引き出す。
 辻堂海浜公園さんのご指摘で整理が進んだ気がしました。

kaihinkouen / 辻堂海浜公園
@suisaigagaga うーん、ぼくがふしぎなのは、山梨学院大学て01年4月に国際交流センター創設して北京大学国際関係学院と学術交流協定結んでるんですけど、加藤さんの話だと02年(18歳時)に締結交渉の場で直談判したようにとれるんです。この一年の差がもやっとするのかも…晩安! at 11/25 01:53


1:1984年生まれの彼が高校3年生だったのは、2002年4月から2003年3月。山梨学院大学国際交流センターが北京大学国際関係学院と学術交流協定を結んだのは、彼が高校2年生の2001年であり、2002年ではない。

 2002年に北京大学の担当者が会談しにくることはありえなくないが、「2002年に協定を結ぶ」ことを聞きつけることは出来ない。記憶違いか誤植か、詐称のどれか。

2:2002年当時、加藤氏はまだ高校生だったので、大学生に限定されている日本の国費留学制度は利用できない。


 この2つの点から、加藤氏は中国の国費留学生として北京大学に入学したことが推定できます。自著『われ日本海の架け橋とならん』61から62ページにおいても、中国側の国費留学生となった経緯が明かされています。CRIなど一部ソースにある「文部科学省国費留学生」というプロフィールは訂正が必要となります。

 同書ではこう説明されてます

 北京大学初の国費留学生として迎え入れられることになった。学部4年間と修士2年間の学費、寮費、生活費のすべてが国費からまかなわれる政府奨学金という制度によって、中国教育部から僕の中国留学に必要な全額が支給されるのだ
 国家留学基金管理委員会によると、中国政府の奨学金は以下のように規定されています。

 中国政府奨学金来中留学注意事項(2011年)
http://www.csc.edu.cn/Laihua/16552265c7d14cd4a916aa3534c9200c.shtml

 中国人民と世界各国人民の相互理解と友情を深め、中国と世界各国の政治、経済、文化、教育、経済貿易などの分野での交流や協力を進めるため、中国政府は各種奨学金プロジェクトを設立し、世界各国の学生、教師、学者が中国の高等教育における学習及び研究活動に従事するための援助をおこなう。
 中国国家留学基金管理委員会(留学基金委)が、プロ野球のスカウトよろしく各国の優秀な青年学生の青田刈りを請け負っており、加藤氏もこのスカウトの目に止まったと考える方が自然かもしれません。

 なお、奨学金制度には全額負担と一部負担があり、全額負担には

 出願費、学費、実験費、実習費、基本的な教材費と寮費、生活費、医療サービスと総合利用保険
などが含まれた、まさに包吃包住を体現したような(ちょっと違うか)至れり尽くせりの制度であります。

 加藤氏は利用していないかもしれませんが、入国した都市から入学する大学までの交通費(寝台車)や、入学までに本科で必要な中国語学習のための費用なども負担してくれるようです。

 学長と担当者が会談する場で売り込んだという彼の説明より、留学基金委が事前に加藤氏をターゲットにしていたと考える方が自然ではないでしょうか。

 加藤氏は自身がプロフィールや自著で言及しているように、国立大学でも進学が出来るかどうかという生活水準だったようです。氏も日本の大学で奨学金を貰ってアルバイトをしながらという学生生活より、基本的な費用は全て中国政府が負担する制度の方が魅力的に映ったのではないでしょうか。

 高校生当時の加藤氏は閉塞感を感じていた日本から飛び出したかったでしょうし、瑣末なことに悩まされるよりは外国で心機一転という思いもあったでしょう。そういう人間に留学基金委が当たりを付けていた、と考える事も出来るのです。

 ただし、「実家が貧しいから」というだけでは、留学基金委の目に止まりそうに無いので、何か目を引くアピールポイントがあったか、もしくはそれまでに加藤氏が中国側に売り込んでいたかなどが考えられます。

 胡錦濤や共産主義青年団との密接な関係を見ていると、彼の中国での異常なスピード出世はあらかじめストーリーが出来上がっていたのではないでしょうか。加藤氏が掛け合ったのは、北京大学国際交流学院の党委書記だったと自著にもあります。

 こういう指摘を、「嫉妬」と批判する向きが出てくるのは承知ですが、彼の言動の方向性を見ると、何者かが何らかの意図があって「中国で1番有名な日本人」に仕立てているのではと勘ぐりたくなるのです。
posted by aquarelliste at 11:09| Comment(15) | TrackBack(0) | 雑談 | 更新情報をチェックする

2011年10月10日

中国人大学生Q&A!答えて!中国大学生の現実 +α

 アモイ大の星、第9世代のホープ(仮)であるあまもえ先生が、@cantabile_pianoさんとツイッターで語っていたのをまとめてくれたので紹介してみます。文中の天は「天萌星」、つまりあまもえ先生を指しております。

 アモイ、世代のホープと言えば王兆国という悲しい前例もあるぞ、とあまもえ先生をdisりつつ。

 分かりやすくするために、アイコンを拝借しました。

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 朝起きの時、あしたの、大学での初めての真剣授業は毛概(毛沢東思想と中国特色社会主義概論)であることに気づき、ムカツイて批判のツイート飛ばしたらcantabile_pianoさんから興味深い質問がたくさん飛んできたらいろいろ話した。

2011101002cap.png@cantabile_piano:「愛国ではなく奴隷を育てる洗脳」とはいい表現。中共を表すのに適してるしわかりやすい。現実に天みたいにそうやって考えられる大学生はどれ程いる?憤青は除外しといてね。

2011101001amamoe.jpg正直不満持ってる人もいるが前より少なくなった感じだし。情報遮断によって現実知ってる人も少ない。

 自慢話に見えるけど万人に一人居たらありがたいこと。ツイッターやってない人にもこういう人いるかもしれないがね。でも、本質を触れてる人は極めて少ないさ。私ももっと修行を重なるべきなぁと時々思う。

2011101003tku.png@tkucminya:ん?万人に一人、なら中国全土には十五万人もいるんだ…ヨネ?。

2011101001amamoe.jpgよね。そんなにいないから。よく君は重宝だと言われる(汗)。中国人にもこう言われたことある。

2011101002cap.png@cantabile_piano:不満が少ないってことは中共のやり方にあまり批判的ではないってことね?

2011101001amamoe.jpg教育?メディアとも中共のためのものなので、いろんなとこはごまかしてるの。それに情報遮断により、多くの人はやはり壁のなかの情報しか見られない。

 確かに壁のなかでも社会の暗いとこを報じてるが、真実をごまかして、報道も規制されて、結局よく分からないことが多くなってた。社会事件の報道を見ても、やはり多くの人は地方政府が悪いけど、中央政府や党は悪いもんではないと考えてるかな。

 政府、国家と党を一つにして讃えてるものも多いせいで、区別つかないひともいた。でもそれは違う。国家?党派?政府は別々なもの。あと、教育的にも、高校の政治教科書では鄧小平の「今の時代愛国=愛社会主義中国」っていう発言が書かれている。これも違うでしょうね。

2011101001amamoe.jpgあと、民族問題を触れると、チベット?ウイグルともに暴動として報道されてるでしょうね、漢族人を殺したっての。事実ではないけど、そうだと受け入れた人も多いじゃない?

 そういうイメージがあるから、チベット?ウイグルや内モンゴルの弾圧問題を教えても、中共のやり方が正しいって思ってる人も居た。これはやはり大漢族主義と愛国心(つまり中華思想の一部)に関係あるよね。漢族人はチベットやウイグルは当然の中国領と思う人多いから。

2011101001amamoe.jpg前言った通り、社会事件に触れるとやはり多くの人は地方政府が悪いって思ってる。そして、国内の陳情者や人権活動家への弾圧もかなり厳しく規制されてる。

 大衆は、彼らの事情をよくしらない。でも、私が知る限り、社会事件の解決に彼らの活躍が不可欠。最近はマイクロブログやツイッターのおかげで、彼らと接触し、話すことが出来て、この国の裏の事情を知ってる人が増えています。これで、中共へ不満を持ってる人も前より多くなっていた。

2011101002cap.png@cantabile_piano:彼らというのは人権活動家ってことだよね?劉暁波さんみたいな。

2011101001amamoe.jpg劉氏よりもっと庶民的な人って感じ。正直、私的に劉氏へのイメージは良くないんだ。庶民層からちょっと離れすぎてるし、別の問題もあるしね。

 彼らはネットで呼びあい、社会事件に注目して、解決しに身を投げているんだ。本当に尊敬すべきのはこういう人だと思うさ。でも、仲間割れやネットでよくケンカし合ってるの、こういう人たちは。

2011101002cap.png@cantabile_piano:人権活動家の存在意義みたいなものを現代中国人はあまり関知していないのかな。それは情報統制があるから?それとも自分の生活がある程度満足いってて政治より自分の生活優先だから?

2011101001amamoe.jpg両方あるかな。それにやはり教育と大きく関係があると思うね。特に天安門から、よく政治は暗いものだ、触れないほうがいいって。ツイッターやってる中国人も政治関係の人と関わりたくないって言ってる人が居る。

2011101002cap.png@cantabile_piano:ネットなど知りえた情報などから中国の裏事情を理解しているってこと?じゃぁそれに対しての不満はあるわけね?でも現実にいろいろと考える人は少ないってことかな?

2011101001amamoe.jpgそうそう。壁のなかの大手ネットメディアもいろんな情報を流してる(まぁよく消せるけど)。それに対して不満してる。現実を考えるより自分がああいう目に遭うのが怖くて社会をよくしたいと思ってるでしょう。「人之常情」ですし、分かる。

2011101002cap.png@cantabile_piano:改革解放路線を取り始めた頃に私が知り合った中国人はほとんど中共に不満を持ってた。天安門事件もあったし。

2011101001amamoe.jpg天安門の件といえば、これは中国の社会に大きな影響を与えたんだけど、教科書がそれにまったく触れないし、先生か親から話を聞かないと今は知ってる人も少ないだろうね。

 それに、ほかの人から話を聞いても、やはり学生たちは利用された!って言ってる人が多い。ネットも壁にぶつかりまくってるから情報を探すのは難しい。あと、この前ツイッターで「ルームメイトに天安門のビデオを見せたら学生たちがひどいから弾圧しても仕方ないって言われた」っていうツイートも見た。お前らの思考の回路がああいう風になったから仕方ないだろうね。

2011101001amamoe.jpg天安門事件は中国の教育に大きな影響を与えた。学術面では改革開放の最初の10年は今より開放的な感じかな(あくまでイメージなので、詳細情報探してないからだれか提供してくれる人…)?いろんな人の話によると、反日的な教育も、あれからひどくなってきたような。

2011101001amamoe.jpgあれから学生への思想コントロールが厳しくなったのは間違いなく事実です。それに、最近大騒ぎになった事件に巻き込まれた学生やネットで情報を得ていろんな社会活動に参加した学生がひどく扱いされた情報もどんどん流れてきたようね。

 大騒ぎになった事件に巻き込まれた学生は、黙っていれば院生内定出来るという闇のルールも。

2011101002cap.png@cantabile_piano:不自由をあまり感じないってこと?だとしたらそれは経済的な豊かさで一部満たされた結果かしら?

2011101001amamoe.jpgたぶんね。やはり政治なんか他人のことなんかより、自分の勉強と遊びのほうが大事かな。私はいつも暇なんだから違うけど(笑)。

 ネットならいろんなもあるから、ツイッターがなくても新浪微博みたいなマイクロブログがあって、ようつべとか見れなくても国内のビデオサイトがあって、顔書なくても人人網みたいなもんがあってさ。それよりネット検閲もあって国内でこれらを知らない人も多数。昨日百度でtwitterって打ったら発信不可になってた。

2011101001amamoe.jpg経済的な理由も確かですね。それに大学に入ったらよく政府は大学生にいろんな特別政策を作ったなぁって実感するよ。大学生はいろんなとこで恵まれてるのは確かだね。果たしてこれはいいことかな(笑)。

2011101002cap.png@cantabile_piano:現在のような経済発展を遂げる前、文革も含め、マルクスレーニン主義や毛沢東も否定され気味だったし、思想や言論の自由を求める中国人はたくさんいたよ。

 もちろん拝金主義も謳歌し始めてたけど。そういうのは今どう変わったの?一般大学生世代はどんな意識を持ってるの?

2011101001amamoe.jpg文革は毛沢東崇拝なので、マレ主義より毛沢東思想や毛沢東語録が流行ったかなw。そうですね。今はあんまりレーニン主義とか言わないけどたまに言及する。

 マルクスはやはりやる。さすが公式的に否定することはできないよ、中国特色理論の礎にされた(と言ってるし)ものだしね。毛沢東もやはりやるけど否定してる人もいるし昔のように崇拝し、しかも毛沢東時代を憧れし戻りたい人も居た。わけわからないけどああいう人もリアルで壁ぶつかりまくった人だろうな。残念。

2011101001amamoe.jpg今の大学生は、思想や言論の自由を求めるはいるけど、教育のせいで思想や言論の自由の重要性を意識してない人もいるし、思想や言論の自由の不足を気づいてない人すら多くいるでしょうね。

2011101001amamoe.jpg大学生はやはり政治関連より自分の勉強と就職とかを大事にしてるのが大事かな。こっちで思想や言論の自由を求めることはかなりのリスクがあるしね。社会的に拝金主義がひどいから大学生も影響されてるよね。

2011101002cap.png@cantabile_piano:天は中国って国をどう思っているの?日本が好きみたいだけどさ。日本にはまったのはアニメの影響だっけか?ネットには有り余る情報が氾濫しているわけだし、嫌な日本人もいるでしょ?

2011101001amamoe.jpgたぶんcantabile_pianoと似てて中国って国が嫌いだけど、中国人はすべて嫌いじゃないし、マジ嫌いな人もたくさんいるけど。まぁ、中国っていう国は生まれた地なんだから、やはり良くなってほしいけど、いろいろ絶望的にね。複雑な感情です。

2011101001amamoe.jpg日本は好き。はまり始める理由はやはりアニメなんだけど、ツイッターを使っていろんな日本人と話したら、もっと好きになった。

 デマもいっぱいあるけど、区別することが大事。冷静さを育つことw。嫌いな人もたしかに居るし、被害妄想・無差別的な排外などなど、頭がおかしい人も居るけどね。

~おまけw~cantabile_pianoさんの記憶に残した、80年代後半→90年代初の中国

2011101002cap.png@cantabile_piano:天の話を聞いているとやっぱり時代の変遷みたいなのをすっごく感じるんだよね。で、私が見聞したことはさ、過去のことなんだ。

 それをあの時はああだったこうだったとか今更若い世代に言って見てももう変わっているわけだからきっと楽しくないと思うw。

 そこで逆に天は何か私の世代に訊いてみたいことはないか?と訊ねてみたいんだけど、どうだろう。

 ちなみに私が初めて行った場所は(中国で)80年代終わりの上海。そして天安門事件が勃発したのは大学生の時。大学では中国史を専攻していた。大学に入って初めて中国人に触れた。それは教師だったり就学生だったり留学生だったり。90年代は大学在学中は毎夏1か月半くらい一人で中国を放浪してた。

 大学卒業してから一年仕事してためたお金で西安に留学した。だから日本での大学在学中(放浪中)と留学中は当然中国人とたっくさん出会ったし交流をしたわけよ。天安門事件の時は在日中国人学生さんとかの民主化運動を手伝ってた。

 嫌なこともいいことも本当にたくさんあったよ。放浪中は辺境も行ったね。西域が多かったかなぁ。まぁ敦煌・トルファン学とかやってたからさ。シーサンパンナとか昆明とか朝鮮族自州区も行ったなぁ。チベットは行く計画たててる途中で戒厳令が出ちゃったから結局行けずじまい。

そりゃ地下鉄だって珍しい感じだったんだから。西安から隣の街まで5時間とかだし、ウルムチまで5泊6日だっけか?今なんて新幹線じゃん。まぁ問題がいろいろあるようだけど(^^;)。あの頃は経済発展直前な感じだよね。KFCとか北京にあったんだけど、高くてさぁ。

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 いくつか私の体験談を追記しておきます。

 北京に住んでた頃、某長城に遊びに行くと、周辺住民が何故か天安門の絵葉書や毛沢東さんグッズを売りに、どこからともなく湧いてきたのですが、その手のグッズは大抵市内でも買えるし安い。だからいらんとか適当にあしらっていたら、「お前ら日本人だろ。助けろ」みたいなことを言ってくる。

 「いや、私はウイグル人ですけど」と返すと「じゃあ報警だな」という答えが返ってきた。「報警」は通報という意味。老百姓にとって、ウイグル人とはそういう存在なのかもしれないと思った瞬間でした。

 当時からウイグル人による集団スリとかが報道されていて、官製メディアしか情報源の無い農民だと仕方ないのかもしれませんが、都市部の人間が全員メディアリテラシーを持ち合わせているかといえばそうでもなく。

 出張や旅行で中国に行くと、ネットが非常に繋がりにくくなります。

 数年前に比べれば回線はストレスを感じないレベルになりましたが(沿岸部、都市部)、アクセスできないサイトが多く、その準備をしていないと面倒になって軽いサイトめぐりで終わってしまう事があります。

 そうなると、受動的姿勢で脳内に飛び込んでくるのは官製メディアの報道とCCTV。ああ、これはアホになるなと感じる瞬間です。

 あの手この手を駆使して、壁の外に出ようとする中国人にはそれだけで敬意を払いたくなりますし、外国人で出張ベースで危なくなったら帰る国がある私などとは犯すリスクが違います。

 新華社の反論記事って大体ネットでの批判に答える体裁ばかりですし、党中央がある程度気にしている存在ではあります。


 教科書における六四天安門事件について。

 以前読んだ中国の歴史教科書。確か高校生用だったと思いますが、鄧小平とサッチャーの香港返せ会談から、一気に南巡講話までワープしてたんですね。

 これは、反右派闘争や文化大革命のように、ちゃんと党で総括をやっていないという政治的な問題から、教科書ではまだ扱えないという面もあるでしょうが、また、六四天安門事件がたったの20年前で被害者の遺族がそこらに存在し、その瞬間を体験した人間が大勢中国で生きているという点もありますから、隠すために載せていないわけではないのです。

 中国に限らず歴史書は勝者が書きますが、中国の場合「載せる価値無し」と判断した人物や事件については無かった事にしています。これは隠蔽とはちょっと違うのですが、私もこの辺りの感覚は理解できないし上手く説明できません。

 最後に。私の妻は中国人で、兄に娘がいるのですが、彼女が小学校でどういう教育を受けているか現在調査中であります。彼女があまもえ先生と同じように育ってくれれば、と願って止みません。
posted by aquarelliste at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | 更新情報をチェックする

2011年10月07日

加藤嘉一とはなんなのか 中国人ver

 加藤に対する評価を先日ブログで発表したところ、みなさん何やら引っかかるものがあったものの、李コラムを除けば「ほぼ初」(未調査)となる加藤評の文章化で、何となく形に出来たのでは、と自負しております。

 再三の繰り返しになりますが、彼の中国語の上手さは私などの及ぶところではありませんし、中国でコラムニストとして生き続けているのも前人未到ですから応援したい気持ちはありますが、その2つに目を奪われるあまり、肝心の発言内容について疎かだったり、内容については目をつぶってとにかく応援していこうという流れには賛同できません。

 彼の中国語の上手さに比べれば、彼の発言は大本営発表をなぞったもので大したものではない、または事実誤認が多いが自信満々に語っている、というのが私の結論となります。

 私だけだと独りよがりになりがちですが、あまもえさんという中国人も私と近い考えを持っていましたし、明天さんからも加藤評が出ています。出演した番組での発言などから、「つまらない」と感じられていますね。内容の無さは彼のコラムと通じるところがあります。彼は何のために調査や取材をしているのかと真剣に悩んでおります。

 さて今回は「中国人ver」。あまもえは中国人ではないのか、という指摘は華麗にスルーし、ツイッターで複数の方が紹介している莫邦富の加藤評を一気に訳出してみました。トリロジー、トウ小平ぽく言うと三部曲。

 加藤嘉一は民衆に間違った情報を流すな(2011/10/6 蒋豐的博客)
http://blog.sina.com.cn/s/blog_615fb6320102dsii.html

 加藤嘉一は、近年中国で飛ぶ鳥を落とすと言える日本人だ。80後(80年代生まれ)の彼は中国メディアで活躍し、中日両国民衆の注目と歓迎を受けた。彼が頭角を現すと、中国の国内メディアで仕事をするベテラン関係者は、「中国は君と同じように居住する国の大衆メディアで活躍する日本人を1人輩出した」と語る。

 かなり前にこのベテランメディア関係者が日本にいる私に取材した際「日本は何故君のような外国人を受け入れ、君は彼らのメディアで活躍できるのか。

 君の日本に対する批判的な発言を容認しているのか」と聞かれたので、「これが成熟した民主国家の気概だ。中国メディアに私の洋に積極的な発言をする外国人が現れれば、それが中国の進歩であり、大国の気概だ」と答えておいた。

 私に加藤の活躍する状況を教えてくれたこのベテラン関係者は、私が当時言った事を忘れていなかった。

 加藤の中国における活躍に心から嬉しく思うと同時に、最近加藤の発言から不安を感じ取った。それは彼の最近の発言は事実を無視した、誤った情報を伝えているきらいがあるからだ。

 例えば今年8月中旬、私は日本の避暑地であり、加藤の故郷である伊豆高原でハイレベルフォーラムを開いた。世界的に著名な企業が主催したこのフォーラムでは2名の来賓が私に話をしてくれた。1人は東京大学先端科学技術研究センターの御厨貴(みくりやたかし)教授で、もう1人が加藤だった。

加藤は中国の生活を通じた中日関係を講演した。客観的に見て、加藤の発言内容も説得力もあった。しかし、質問を受け付ける段になって、加藤の回答は私を大いに驚愕させた。

 「中国は大国なのに、3月11日に発生した大地震の後派遣されてきたのはたった15人の救援隊で、台湾やその他の小国よりも少なかったのはどうしてだろうか」との質問に、加藤の答えは「それは胡錦濤、温家宝政権が大規模な救援隊を送れば庶民の不満を引き起こすかもと考え、小規模の救援隊しか送れなかったのだ」だった。

 この回答を聞き、私は自分の耳が信じられなかった。これはまったく黒のものを白と言う(是非を逆さにする)、事実を無視したものだった。

 真相は、地震発生の当日、つまり3月11日、中国地震局は国連国際捜索救助諮問グループ(INSARAG)を通じて、日本に救助隊を送る用意があることを伝え、80人から100人規模の救助隊が2,3時間以内に出発できると強調した。

 思いもよらないことだが、日本側は中国の救助隊を受け入れなかった。日本は米国の救助隊をレベル1に置き、中国はレベル4としていたからだ。日本外務省の中国担当部門は、これでは問題が起きるだろうと考え中国のレベルを3.5に引き上げた。

 中国救助隊は急いで被災地に駆けつけたかったが、方法も無かった。そして、中国救助隊の出発が2日遅れ、日本は中国の救援をようやく受け入れることに同意したのだ。

 次に、日本は断固として中国が多数の救助隊を派遣することを受け入れず、中国救助隊の人数を大幅に圧縮するよう求めた。中国は20人規模の最低ラインがあると説明したものの日本は同意せず、中国側はやむを得ず15人の救助隊を送っている。

 トルコは32人、スウェーデンは27人だった。対照的なのは韓国が107人(消防隊員が主力)、台湾は63人だ。救命活動は一刻を争って行わなければならない国際救援活動は、日本の政治色が色濃く出たショーとなった。

 日本は中国救助隊を受け入れた地震発生2日後、国際電話で「とても感謝してます」「いえいえ」といった対話があった。電話で感謝を表わしたのは、救助隊を送る中国で、日本が中国の救助隊を受け入れたことに感謝したのだった。

 これらの情報は私の独自情報ではなく、朝日新聞などのメディアが報道を行い、今もネット上で見られる。

 だから私は、庶民が更に多くの人員を参加させたくなかったから、胡錦濤・温家宝政権が心配しているという加藤の答えを聞いたとき、私は不満と憤慨を感じたのだ。

 しかし、私はこの若者が、時には慎重にならず想像で話しただけなのだと考えるに至った。だから、公の場では彼に疑問を投げかけず、誰も未定な居場所を選んで彼に間違いを指摘し、ちゃんと報道を調べるよう言っておいた。加藤という聡明な若者は今後発言する際には事前に調査することだろう。

 しかし、彼がフェニックスTVの番組で中国の旅行者に日本旅行を勧めていたものの、東京を含む日本の多くの場所が核汚染されているという鉄の事実を完全に無視し、日本は安全だと何度も言っていた。中国人は日本へ旅行など行きたくないだろう。

 この発言で、加藤が伊豆での教訓を生かしていないと気付いた。大衆メディアで発言する有名人として、彼の発言が頻繁に真実でないなら、彼の伝える情報がしょっちゅう誤っていたら、彼はクビになるだろう。

 若い加藤に対するいたわりから、私はもう1度彼に教えるべきだと思う。情報伝達は真実で信頼できるものが、最も基本的な最低ラインだ。これは私がこの文章を書いた動機である。
 救助隊の件は知らんことを知らんとは言えない性分だからなのか、つい適当にそれっぽい事実をこしらえて口に出してしまった、というのが真相だと思います。

 ただし、この時期に放射能汚染は無いと言うのは、確かに注意が足りません。

 加藤嘉一「日本已無核輻射 旅遊絶對安全」
http://v.ifeng.com/news/society/201110/bb2872b9-6eee-47ee-a46c-b3ccb7ddcb55.shtml
 どうやら、10月3日放送分のようです。

 ゲストの孟廣美が放射能に汚染されている日本に行くのは躊躇してしまう、ホストの竇文濤が香港にある行きつけの日本料理を食べたら何だか腹がおかしくなる感じがした、と不安を訴えるのに対し、「全く問題ない」と言い切ってしまう軽さは、「若さ」でかばえるレベルではないですね。

 この「中国即客樂在即客」という番組、毎週加藤を呼んでるわけですが、加藤が高田純次ばりに適当なことを垂れ流しています。

 加藤を何度も「若者」と表現する莫邦富は、加藤に「嘘をつくな」ではなく、まず発言の軽さを無くせよと言っているのではないでしょうか。それも「若者」のうちに。
posted by aquarelliste at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | 更新情報をチェックする

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