中央テレビが「検閲願います」、新華社が「我々は党の指揮に従います」と、かなり情けないスローガンを出してお出迎え。まあ、党の喉と舌だから仕方ありませんよね。
中央テレビでは毎日午後7時からの広報番組、新聞聯播が30分のうち20分を割いて3社の視察を放送しています。長いなあと思いつつ見てたんですが、最初に訪れた人民日報での動きが気になりました。
習近平「正しい方向を堅持し、方法、手段を刷新せよ 新聞と世論の伝播力、指導力を高めよ」(新華社 2016/2/19)
※心なしか康輝もうれしそう

※この新聞だよ
集められた過去の人民日報や傘下の新聞、雑誌の中から、習が1つを指差して「これはウチにもある新聞だ」(我哪兒也有這個報)とつぶやくのですが、どうもこれが環球時報らしいんですね。
らしいというか、環球がうれしそうに記事をこしらえているので間違い無いのですが。「習総書記、『環球時報』を指差して『ウチにもこの新聞ある』」という情けない見出しが付いています。
元々は環球の微博ツイートで、Iphone6から書き込まれているので胡錫進が更新しているんでしょう。
さて、習近平さんの発言です。さすがの喉と舌でも、無限に習近平の肉声を垂れ流すことはしません。大抵はナレーションが一気に言いたいことを言い、肉声はここぞという時にしか流れません。
環球時報は昨年、中央紀律検査委員会による人民日報への巡視で「際どいボールを投げている」「レッドラインを踏んでいる」「宣伝紀律に違反している」と滅多打ちにされていました。
また、胡錫進個人も、2013年にドイツで開催されたフォーラムに出席したついでに、経費でポーランド旅行に行ったとして返金はもちろん警告処分を受けています。正式な発表より先に漏れてきたこともあり、胡は相当嫌われているのだと思いました。
当時私は環球が批判を聞いて大人しくなれば習近平の勝ちだと書きました。しかし、視察での発言は環球はいい新聞だ、ここらで手打ちにしようかと言っているようにも聞こえてくるのです。
(2015/10/19 人民日報の巡視結果)
環球のバックは実は習近平だったとまでは言いませんが、今の習近平が言えば手打ちになるでしょうからね。
ラベル:環球時報