2015年10月22日

党内の非組織的活動が処分対象に

 党中央が12年ぶりに中国共産党紀律処分条例を修正し、発表しました。

 修正理由は以前の条例の内容では時代に合わないとのこと。政治紀律とはなんのか、具体的な例が挙げられていますが、紹介はまた別の機会に譲るとして、新条例で加えられた中で、目立ったものを挙げてみました。

第46条
 ネット、メディア、講座、フォーラム、報告会、座談会などの形式で、中央の重要な政策・方針をみだりに議論し、党の集中統一を破壊したもの。

第52条
 党内でグループを結成し、徒党を組んで私欲を図り、結託し、プライベートな勢力を育て、あるいは利益交換をやる、自身の気勢を作り出すために、政治的な資本を不正に取得したもの。

第68条
 党員幹部は関連する組織規定に違反して、自発的に同郷会、校友会、戦友会などに参加したもの。
 第52条の「利益交換」以降がわかりにくいので噛み砕くと、お互いに職務上の権限を利用して窮地を助け合ったり、名誉や成績のために不必要とも言える政策をやり、それを大いに喧伝してはいけない、という意味です。

 言うまでもなく西山会や山西汾酒会のようなグループを指しており、何でもない集まりから非組織的活動に発展し、上記のような動きをしていたからこそ条例で禁止されるまでになったのでしょう。非組織的活動に対する警戒感は相当なものであるとわかります。

 こうしたグループは公表されていないだけで、もっと大規模かつ危険なものだってあるかもしれません。12年前の条例にはなかったことを踏まえると、当時は党内において私的なグループの結成など想定されていなかったわけです。

 習近平は思い切りかつての部下を引き上げまくっているのですが、同郷や校友といった間柄が一番信頼出来るとわかっているからで、それだけに党内で同じ動きをされるのは困るわけです。

 河北省では周本順の党籍剥奪をお祝いする会議が開かれましたが、この席上で「断固周本順と一線を画し、周本順の劣悪な影響を一掃せよ」と呼びかけています。まだ根強く影響力がありそうな物言いです。

 また、「決して面従腹背をやらず、中央をみだりに語らない」と宣言しており、周本順がかねがねやっていたと言わんばかりです。これは相当に悪い人ですねえ。

 なお、同じタイミングで『中国共産党清廉自律準則』も発表されましたが、胡錦濤時代の「八榮八恥」みたいな仕上がりだったので、あまり気にしてくていいて思います。

==参考消息==
http://politics.people.com.cn/n/2015/1022/c1001-27726381.html
http://hebei.hebnews.cn/2015-10/19/content_5107734.htm
http://cpc.people.com.cn/GB/33838/2539948.html
http://paper.people.com.cn/rmrb/html/2015-10/22/nw.D110000renmrb_20151022_1-03.htm
ラベル:中紀委 西山会
posted by aquarelliste at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2015年10月19日

人民日報の巡視結果

 6月末から2ヶ月間に渡って行われた人民日報と求是への巡視が行われました。どちらも中国共産党の宣伝工作を支える重要なメディアです。

 巡視は中央紀律検査委員会(中紀委)が地方自治体や、党と国家の機関、国有企業などに乗り込んで、党員の素行調査や取り調べを行うものです。2013年からこれまでに7回、120近い団体に対して行われています。

 巡視を行う巡視組とは別に、内部には別に紀律検査委が設置され、通常の業務を行っています。さらに中央からの出張所も設置され人員も中紀委から送りこまれます。まさに監視体制です。

 8月にはその調査範囲を副省級市や大学、省、自治区などが管理する国有企業へと約280団体へと拡大。2年後の第19回党大会までにやり抜くと、中紀委トップの王岐山自身が大ミエを切っています。

 この時の勢いだと、今年4回目の巡視がありそうだったのですが、8月末で終わっているはずの調査報告が今までずれ込んでいます。これまで13組あった巡視組の増員にも時間がかかっているのかもしれません。

2015102001.jpg
※19日付人民日報4面にも掲載

 18日に行われた上記2社の結果報告ですが、指摘された問題はよその職場でもありそうなものばかり。と思いきや気になる一節がありました。

 傘下の単位に対する監督が不十分であり、一部のメディアは「際どい球を投げ」、「レッドラインを踏」んでおり、宣伝紀律に違反する行為がしばしば起きる。

 ある国内の支社は、党報の資源を利用して共同開発をやって私利を貪り、ある傘下の単位はカネを受け取って報じ、カネを受け取っては報じず、強迫行為などが存在する。
 後段は人民日報の支社なんでしょうが、前段の「打擦邊球」(際どい球を投げる)傘下の単位なんて環球時報しかないじゃないですか。

 人民日報は環球時報の監督不行き届きを責められているのですから、そのように持っていかなければなりません。

 幸い現在の人民日報の社長は習近平のお気に入りですから、今後環球時報が大人しくなれ習近平の勝ち、大して変わらなければ環球時報の支持者の勝ちとなります。

==参考消息==
http://www.ccdi.gov.cn/yw/201510/t20151018_63683.html
http://www.ccdi.gov.cn/yw/201510/t20151018_63672.html
http://aquarelliste.269g.net/article/20525974.html
ラベル:人民日報 巡視
posted by aquarelliste at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

趙紫陽の遺灰はまだ家の中

 趙紫陽が未だ埋葬されていないと知ったのは、命日である今年の1月17日でした。

 趙紫陽は1989年6月に発生した天安門事件で、「動乱を支持し、党を分裂させた」として党内外の全職務から解任され、自宅軟禁を解かれることのないまま2005年にこの世を去っています。現時点まで、名誉回復はなされていません。

 それはそれとして、故郷の河南省にでも埋葬されているのかと思っていたのですが、埋葬の格式について党中央と折り合いがついておらず、いまだ彼が住んでいた家の中に安置されているのです。

 遺族は閣僚級以上の大物が多数埋葬されている、北京市内の八宝山墓地に埋葬を求めたところ、中央弁公庁からは「司局級幹部区域」なら許可するとの回答。趙は総書記経験者なので遺族は当然拒否です。

 逝去10年を迎えた今年になっても、「待て」「適当な時期に処理する」と言うばかりでそれっきり進展がありません。

 この10年間で趙の妻である梁伯琪も亡くなっており、遺族である子供達の希望は、「両親揃って同じ墓に入れたい」となりました。梁も共産党員で、副部級までいった女性です。

 かつて五男である五軍は「父の墓碑に『 動乱を支持し、党を分裂した』と刻んでしまおう。家族のものにしてみれば恥辱ではなく光栄だ」と、当局の対応の遅さに怒りをあらわにしています。

 10月17日は、生きていれば趙の96歳の誕生日に当たる日でした。いまだ埋葬は叶っていないのですが、趙の女婿(四女・王雁南の夫と思われ)は「静かで、しっかりと警備のされている場所」への埋葬を希望しているとコメント。

 これが八宝山を指すのか、別の静かな場所なのかは不明ですが、「静かな場所」は、これまでの党中央とのやり取りから離れた場所、つまり早く解決したいとの意味も込められているのかもしれません。

 日本でもそうですが、家の中に骨壺を置くのは墓が立つまでの間だけ。それが10年間も家中にあるというのは異常事態です。趙紫陽も死後までこんな扱いを受けるとは予期していなかったでしょう。


==参考消息==
http://cn.rfi.fr/中国/20150117-家人盼赵紫阳入土为安-当局要求等一等
http://cn.rfi.fr/中国/20150406-赵紫阳逝世十年终有望安葬
http://cn.rfi.fr/中国/20151018-赵紫阳逝世10年后骨灰入土为安仍遥遥无期
ラベル:趙紫陽
posted by aquarelliste at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

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