2015年05月28日

簡単に削除される環球時報社説

 社説は26日の午前中には確かに公表されていたのですが、午後からアクセスしなおしたら削除されていました。

 一見しただけでもかなりの勢いで書いているにもかかわらず、あっさりと削除されてしまう環球の社説とは一体何なのかと考えてしまいます。とりあえずキャッシュで内容をご確認ください。

社説「境外勢力が80後、90後の扇動を企図している」(環球時報 2015/5/26)

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※15面トップ

 米国留学中の自称「80年代生まれ、90年代生まれ」10数名が、八九政治的風波について連名で公開書簡を発表した。

 「民運」が充満し、手取り足取り教えられたように書き出されたものは極端な観点だった。凶暴な言葉で中国の現政権を攻撃し、26年前に起きた状況を、海外の一部の勢力の発言をそのまま書き写している。

 通常であれば、中国大陸からの米国留学生は思想に一部変化が見られるが、このように赤裸々に祖国を攻撃する文章は書かない。

 この公開書簡は80年代生まれ、90年代生まれが「騙されて」おり、海外に留学して制限のないネットに触れ、1989年の「真相」を理解すると書かれている。

 周知のとおり、ネット規制は人々が海外のサイトにある敏感な情報に触れることを阻止は出来ない。 また、誰が何を見るかを完全に設計できているわけではない。(後略)
 この書き出しなら原文を探しにいきたくなるのが人情ですが、大した内容ではなく、「海外に出て天安門事件の真実を知った」としか言いようのない内容になっています。

 名前を出しているのは11人。いずれも留学先の大学名を公表していますが、高官の子女御用達状態となっているハーバードは1人もいませんね。

「当時の参加者に最も発言の権利がある」
「彼らの大多数は深く反省し、当時と考えを変えた」
「彼らは中国台頭の貢献者である」
「彼らは記憶を徐々に薄れさせるやり方を理解、協力している」
「これは『前を向く』中国社会の哲学の選択だ」
 私の中国語の能力が低いからでしょうが、環球の文章は何度読んでも読みにくいのですが、環球の反論めいたものは上記にまとめられると思います。

 「彼らが何も文句を言わない」のに、何にも知らないお前らが代弁するとかおこがましい、「激しい言葉で現政権を攻撃している」と批判もしているのですが、一方で洗脳されてるから若者はセーフと言わんばかり。

 これも何度も感じているのですが、何が言いたいかさっぱりわからない、いかにも環球らしいフニャフニャとした仕上がりになっています。国家や祖国ではなく、現政権というのは珍しく感じますが、何にしても削除とは安っぽい社説です。

 先日の統一戦線会議で、留学生が統戦の対象と言明されたのですが、「一部だから気にしてないよ」と虚勢を張ってはいるものの、結構厄介な存在なのかもしれません。

 どこが宣伝部の琴線に触れたのかは不明ですが、「八九政治的風波」という隠語でも想定以上に盛り上がってしまったからなのか。なら宣伝部は何を検閲しているのかとなるのですけど。

 余談です。環球と天安門事件で思い出すのは、今年1月に披露された趙紫陽関連の社説です。
2015/1/18 環球社説に不覚にも期待してしまう

 ドラマ『歴史転換期の鄧小平』における華国鋒がまあまあの扱いなのは、「時間が経過したから」という趣旨の説明をしていて、趙紫陽の名誉回復に含みを持たせました。

 しかし、天安門事件の扱いがこの状態なのですから、趙の名誉回復は程遠いと思わせるに十分な事件でした。
タグ:環球時報
posted by aquarelliste at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2015年05月19日

別のやる気が出る抗日ドラマ

 先日引退したばかりの劉翔の妻・葛天が出演する抗日ドラマ『一起打鬼子』のある1シーンが酷いと中国の一部で話題になっています。

 主演と紹介しているサイトもありましたが、番組紹介のサイトを見ると、葛は7番目となっています。まあ、途中退場する主演とかいませんよね。

 どの記事も判で押したように「劉翔の妻」という枕詞が付いて回る葛天。劉翔が思った以上に記者たちの反感を買っているのでそゆか。

 実際は、枕詞がないと誰だか分からない程度の知名度だからなんでしょうけど。八線女優とかボロボロに叩かれてましたが、劉翔は関係ないところでとばっちりを受けております。

 1940年初頭、大干ばつに見舞われた河南省。その中で豊かな水源を確保し大豊作の地を持つ馬秀芹を巡り、国民党、共産党、日本軍の三者が食料を奪うために争う、というお話らしいです。

 タイトルが『共に鬼子を打とう』なので、どうせ国共が手を取り合うんでしょうが、まともに観てるととんでもなく時間を浪費しそうなので、批判を受けた29話の前回、28話辺りからかいつまんでおります。

 その28話も、日本軍の兵士がレミングスのように次から次から湧いて出ては、あっという間に撃ち殺されるんですよね。



 28話で捕らえられた馬秀芹を奪還すべく、日本軍が陣取る砦に馬の手のものが特攻をかけるのですが、撤退の際に莫大棒子が逃げ遅れ、日本軍に捕らえられてしまいます。

 問題の29話は、妻の銀花が日本軍のボディチェックを経て莫の牢に入り、馬の行き先を吐かなかったため拷問を受けた莫と愛を確かめ合うのですが、そこからどうもおかしくなります。

 銀「私が恋しい?」
 莫「ああ。とても」
 とのやり取りの後、妻が旦那の手を取って胸を触らせ、「柔らかいでしょ」。旦那も人目もはばからず「気持ちいい・・・」とか言っちゃう始末。なにこのキチガイ夫婦。

 ボディチェックで日本軍の手が伸びそうになると「何すんのよ」と触らせなかった女性器周辺に、「ここはあなただけのよ」と手を持ってこさせ、手が入った瞬間に意図に気付いた旦那は「やっぱりお前はオレをよくわかってる」「オレが何をしたいか、お前はよく知ってる」とイチャイチャ。

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※そしてこの笑顔である

 監視の日本軍兵士も寝返った中国人県長もドン引きなまま、なんとズボンから取り出したのは手榴弾。ピンを抜くや破顔してまもなく自爆。しかも誰も巻き添え食ってないという。

劉翔の妻・葛天「ズボンの中から手榴弾取り出し」に反論 歴史上起ったもの(国際在線 2015/5/19)
劉翔の妻・葛天抗日ドラマが放送停止 「ズボンの中に手榴弾隠」したため(国際在線 2015/5/19)

 葛は「ネット上でドラマの一部が拡散されているが、断章取義(一部を切り取って都合のいいように解釈する事)に過ぎる」「歴史上、このようなことは確かに起きていた」と反論していますが、ドラマを監督する国家部門・廣電総局から放送停止と修正が命じられています。

 葛の言うように、史実であれば問題ないはずなのですが、史実にかまけて濡れ場だという認識が無くてチェック漏れがあったのか、ネットで盛り上がってしまったのが原因なのか。どう修正されるのでしょうね。
posted by aquarelliste at 23:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2015年05月16日

習近平署名寄稿文は公式設定と食い違っているのか、それとも書き換えられているのか

 ロシア戦勝70周年の閲兵式に出席した習近平さん。ロシア新聞に『歴史を銘記し、未来を拓く』署名文を寄稿しています。

習近平、ロシアメディアで署名記事発表(新華社 2015/5/7)

 寄稿文は、ロシアと中国が「反ファシズム戦争」を共に戦って勝ったという点に焦点を置いています。「相互に援助し、肩を並べて戦闘し、鮮血と生命を用いて戦闘の友誼を固めた」の辺りですね。

 具体的な例として、毛沢東と1人目の妻である楊開慧との間に生まれた長男・毛岸英がベラルーシからのベルリン攻略軍に指導員として参戦、千里を転戦しベルリンに攻め入ったとしています。

 ところが、同日の人民政協報には全く逆の内容が書いてあるのです。

大祖国戦争時期の毛岸英(人民政協報 2015/5/7)

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※同日というのがね

 朝鮮戦争の頃、ソ連軍に参加した岸英は、 「大祖国戦争期、私は何度も参戦を求めたが、スターリンは同意しなかった。最後は前線から敵と向かい合わない作戦に送られた。本当に残念だった」と当時を振り返り、朝鮮戦争に参軍出来ることを喜んでいます。

 当時、中ソ共産党の間で、中国人は軍に入れないとの協定があったものの、岸英は強引に頼み込みソ連軍に入れてもらったところまでは真実っぽいのですが、一体どちらが本当なのか。
posted by aquarelliste at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

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