2014年11月30日

福建時代の習近平長文が3度目の発掘

 福建時代の習近平が書いたという長い文章が発掘されました。

  発掘したのは「網民」、ネットユーザーとのことですが、2010年2012年と少なくとも2回はネットユーザーが発掘した体裁で発表されており、人民日報系の強国論壇などでも何度か論じられるなど、今さら何でという気もします。

 長文が掲載されている『福建博士風采』の作者一覧。2番目に習近平の名前がありますが、習近平が清華大学で博士号を取ったのはちょうど出版があった2002年。出版が年末になったので肩書きが「浙江省委」となっています。

 博士だけで構成された同書への掲載は、習の博士論文疑惑に準地元である福建省と、出版をまとめたアモイ大学が手を貸す形になっています。

習近平「7年の下放は自分を強くした」(人民日報 2014/11/29)

 見出しにもあるように、習近平は文革の頃に父親と縁の深い陝西省に下放されており、その頃に王岐山や栗戦書など現在の政権で重要なポストを占める人物と知り合っているのです。

 そのあたりを踏まえると、当時を振り返った寄稿文の書き出しに「7年間下放され、苦難に満ちた生活は私をとても強くした」という回顧は、確かにそのとおりとうなづけるもの。

 下放で得たものは以下の2点。

1:実情とは何か、実事求是とは何か、群衆とは何かがわかり、一生の利益となった
2:自信を育てた
 以前にも若き日の習近平が書いていた、「よき幹部とは」という文章が発掘され、習近平は昔から違っていたなあ感が強調されていました。今回の掘り起こしもその一環かと思いますが、久々に「網民」と習近平さんの連係プレーが見られました。下放再開の合図などではないと思いますが。

  過去と違うのは、今回が中国のトップに就任してから初めての掲載で、これまで前面に押し出してはいなかった妻・彭麗媛の若き日が追記されている点でしょうか。

 習近平と彭麗媛の下放当時の生活や、「彼は『今流行っているのはどんな曲ですか』などとか聞かずに、『発声法はいくつあるのですか』」という、2人の鉄板ネタであるなれそめが書かれており、正直ネタが無くなってきただけのような気もします。
タグ:習近平
posted by aquarelliste at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2014年11月10日

村中心部5000軒が停電のワケ

 河南省淇県は省北部にある鶴壁市の県で・・・とか書いても誰もご存じないでしょうから、地図を張っておきます。紂王の墓があるようですね。



 2日午後3時ごろ、県中心部の半分近くに当たる5000軒の家庭が6時間に渡って停電になりました。

河南省淇県の電力管理所長が、飲酒後5000軒を停電(法制晩報 2014/11/9)

 この停電の原因を作ったのが、自称電力管理署長。酒を飲んだ後、午後2時ごろに男3人を連れてKTVに入店、さらに数十本のビールを飲み干し、3時ごろに更に酒を頼み、「これはタダだよな」と店に尋ねるも、店側はやんわりと拒絶。

 すると4人は個室を破壊し始め、「支払いをタダにしたら終わるぞ」と要求がエスカレート。さらに、「お前らに停電をくれてやる。お前らに電力トラの凄さを思い知らせてやる」と、かなり恥ずかしい台詞を吐いたとか。

 原語では「讓你們知道知道電老虎的厲害」と言っており、原語の良さが全く伝えられていませんが、周囲の誰も出来ない状況下で、子供が出来ることをアピールする時に「看看我的厲害」(ボクの凄さを見ろ!)と同じレベルの発言。いくら酔ってるとは言え、これは無いでしょう。

 この後、「電気を止めたらキミたちはどうやって営業するのかな」と言うと、携帯電話を取り「南環路一帯の電力に故障があり、修理が必要だ」と相手に告げ、10分後、県の南北環路を中心に突然停電状態に陥ってしまいます。

 4日、河南省電力公司の傘下にある鶴壁供電公司は、新浪微博の公式アカウントで「個人の不当な行為で、正常な電気の使用にあってはならない影響を及ぼした。ここに深く謝意を表します」との謝罪を行いました。

 王と名乗っていた所長は、楊樹森という本物の朝歌供電「所長」で、店に連れて行ったのは所員。楊は所長職を解任され、党内厳重警告と、行政記大過処分など、6人全員が処分を受けています。予備党員資格を取り消された所員もおり、これが一番きついかもしれません。

 法制晩報の記事では、多数の目撃者が一部始終を見ていたことになっていますが、いきなり警察が捜査に入ってしまい、途中がすっ飛ばされて書いていません。

 誰かが通報しないといけない訳で、KTVが後ろ盾に通報したか、停電を食らった中に大物がいたのではないかと考えられます。
タグ:翻訳難しい
posted by aquarelliste at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2014年11月07日

周永康への情報漏えい

 既にタイトルでネタバレしてるんですが、どうも中央紀律検査委員会の人間が、周永康の古巣にして十八大以来ずっと目の敵状態にされていた、四川省の捜査状況をバラしていたみたいなんですよ。

山西省交通系統腐敗分子の背後にある紀検ブローカー(財経 2014/11/2)

 閣僚級が1年間で5人も取調べを受け、書記も閑職に追いやられた山西省の、交通局における一斉摘発。

 その中には馮朝輝・省高速道路管理局紀委書記も入っていたのですが、山西省の調査を担当していた中紀委検監察六室の副局級である、曹立新も同時に取り調べを受けていました。

 馮朝輝は年齢と身分、証明書を偽って都市戸籍を手に入れ、北方交通大学の学位を購入、修士号も偽造、ついでに党員資格も無いのに党員として党校に入学して入党という中々のやり手。

 北京の戸籍を得てからは北京に後ろ盾がいると思わせて、高速道路管理局の紀律委に潜り込み、ついに書記にまで登り詰めたのですが、長くなるのでここでは置いておきます。

 曹と同時期に、第四紀律検査監察室主任の義健が、四川省の一連の汚職事件を調査中に、周永康に情報を流していたと、何の脈絡もなくサラッと伝えています。曹も同じように、お仲間の馮にも捜査情報がダダ漏れだったのでしょう。

魏健・中紀委第四紀検監察室主任が取り調べ(財経 2014/5/9)

 当時の報道を確認すると、「重大な紀律違反、法律違反容疑で、現在取り調べ中である」との、いつもの簡潔な説明のみ。

財経は魏が2008年から2012年7月まで、雲南、貴州、四川、重慶、チベットが担当地域である第五紀律検査監察室の主任だった経歴から、四川問題に関連して取り調べを受けていたのではと指摘していましたが、まさかの大老虎に対する情報漏えい。

 重慶、雲南と薄熙来の地盤にも重なっており、怪しさは満点です。

 もちろん捜査状況の進展具合を知りえたからとしても、本気を出して襲いかかってくる習近平相手ではどうしようもなかったでしょう。

 紀検側の人間が危ないと言われ続けていた周永康に、情報を流して損することはあっても得することは無いように思えるのですが、そこも周の魔の手が凄かったの一言で片づけられてしまうのか。

 財経は周永康と魏健の関係をもっと掘り下げんかいと突っ込みたくなるのですが、今の段階で公表できるのはここまでと理解しておきます。
posted by aquarelliste at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

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