2014年07月29日

【速報】ついに周永康が双規

 いやいや、ついにであります。本丸たる大虎がついに倒れました。

中国共産党中央、周永康の重大な紀律違反問題で立件調査(新華社 2014/7/29)

 周永康の重大な紀律違反容疑に鑑み、中共中央は『中国共産党規定』と『中国共産党紀律検査機関案件検査工作条例』の関連規定に基き、中共中央紀律検査委員会による立件と審査を決定した。
 この短い記事から読み取れるのは

(1)同志の呼称が無いので既に党籍を剥奪されているかもしれない
(2)周永康は一体どのような紀律違反を犯したかが分からない

 という2点です。

 徐才厚は紀律違反発表と同時に党籍を剥奪されていたので、薄熙来陳良宇の立案調査の発表記事を見てみますと、同志の呼称はあります。通常であれば容疑がガッチガチに固まってはじめて党籍剥奪となり、呼び捨てとなるのですが、周永康は既に呼び捨てされています。

 こういうのはしっかりとしている中国共産党ですから、うっかり書き忘れたというのはありえません。共産党員では無い者を共産党が自前の規定で裁くのは変なのですが。

 陳良宇は発表の時点である程度調査が進んでおり、その「罪状」の一部が明らかになっていましたが、周永康はあくまでも今から、今からなのです。少なくとも、現時点では発表できないのでしょう。

 常務委員経験者は刑に問われないとされる内規が脆くも崩れ去りました。そもそもそんな内規が本当にあったのかはわからないのですが、これで前例がまた1つ意味を成さなくなりました。

 外堀から内堀まで埋められまくり、時間の問題ではあったにせよ、習近平が南米から帰国し、北戴河会議が目前の一番いいタイミングでの発表となったんでしょうね。

 書きたいことはあるのですが、とりあえずはここまで。
posted by aquarelliste at 20:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2014年07月17日

降格処分がヌル過ぎる件

 前回紹介した降格の件について、新京報、中国青年報がやさしく補足してくれていました。

紀律違反の副省級高官が副処級、科員へ降格(新京報 2014/7/17)
降格の省委常務委員が「科員」をやれるのか(新京報 2014/7/17)
副省級高官の「断崖式」降格(中国青年報 2014/7/17)

 前回紹介した張、趙に加え、同時期に処分を受けた付暁光(元黒竜江省副省長)、毛小兵(青海省委常務委、西寧市委書記)の2人の副省部級幹部の「罪状」を、軽い順におさらいしてみましょう。

付暁光(正局級):公費を私的に使って大量に飲酒し、ホステス死者1人、負傷者1人を出した。
張田欣(副処級):職務を果たさず、背任行為をし、国有財産に損失をもたらした。職務上の権限を利用して私腹を肥やした
趙智勇(科員):職務上の権限を利用して私腹を肥やした
毛小兵(解任):職務上の権限を利用して他人のために利益を図り、巨額の賄賂を要求、受け取った。また、他人と姦通した。
 付は紀律違反ではなく習八項違反なので、留党察看(党内監察)処分による正局級への降格で、党籍もはく奪されていませんので、他の3人の処分とは違うのですが、大甘処分ですねえ。

 趙、張と付の3人は国家公務員からは解雇されていませんので、引き続き公務員の待遇を受けられます。給与や福利厚生だけにあらず。引き続き現役なので、職場での待遇も大幅に変わります。左が副部級、右が科員の待遇です。

事務所:42㎡→6㎡
秘書:あり→無し
住居:190㎡→70~80㎡
公用車:排気量3ℓ以下、35万元以下→無し
出張:ファーストクラス(飛行機)、一等室(船)、高級軟臥(列車)→出張の項目自体が無し
医療:順番待ち無し、入院なら個室→医療保険
引退後:正部級のみ秘書あり→副部級以下は無し
 本人にしてみればランボー怒りの降格でしょうが、公務員をクビになっていないだけマシ、科員でこれなら副処級はもっと待遇いいんやんけ、というのが記事を読んだ非公務員の感想ではないでしょうか。

 厳しく処分しました、どうです、汚職に手を染めた者の末路は悲惨でしょう、と胸を張る中紀委やメディアと、庶民との温度差を感じますし、なんだ自分から金品を求めなければ降格で済むんじゃんと分かってしまい、抑止力としても何ら意味を持たない記事なのですが、新京報はわかってやってるんでしょうか。

 張、趙に対する中紀委の処分結果は、紀律違反の高官に対する新しい方針を示した。党籍はく奪、犯罪を構成しない場合、降格を使用する。これでさらに怯えさせることが出来る。
 と、降格の効果に自信を持つ国家行政学院の専門家。

 江西省の科員によれば、科員の手取りは2600元で、副省級なら月額で7000元から8000元だろうとのこと。

 公務員成り立ての大卒ホヤホヤと同格、屈辱の7ランクダウンではあるものの、齢60を超えていますし、大した仕事も与えられないまま定年を迎え、期待ほどではないにせよそこそこの年金暮らしに突入するのではないかと。

 ついでに言えば、こっそり待遇が上がってから引退という目がないわけでもありません。党内処分の降級はそんな感じですからね。これで怯える幹部がいたら教えて欲しいです。
ラベル:中紀委
posted by aquarelliste at 20:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

2014年07月16日

紀律違反はしたが違法ではないとはどういう処分なのかしら

 最近の中国紙は優しい。疑問に思ったことをすぐに教えてくれる気がするのは多分今回だけだと思いますけど。

 今日、揃って党籍をはく奪が発表された省部級党員の張田欣(昆明市委書記)、趙智勇(江西省委秘書長)が、党籍はく奪、公職解任のいわゆる双開ではなく、党籍はく奪と「降級」(降格)処分だった件で、新京報が解説してくれています。

 こういう説明は、以前の新京報ならやらなかったでしょう。新京報の株式を北京市が購入して久しいのですが、北京市の機関紙になりつつあるなと感じます。

同じ職権利用なのに江西、雲南の官僚2人はなぜ「降格」だけか(新京報 2014/7/16)

 十八大(第18回党大会)以降、35人の省部級(閣僚級)高官が調査を受け、そのうち18人が「双開」されている。

 中紀委が通報した18人の調査結果を見ると、大多数が「職務上の権限を利用し、私欲を貪った」と指摘されている。しかし、この18人が「双開」されているのに、なぜ張田欣、趙智勇は降級だけなのだろうか。

 18人の省部級高官と、張、趙、2人の調査結果を整理すると、「職務上の権限を利用し私欲を貪った」に続く単語に違いがあったのだ。

 18人の高官には「巨額の賄賂を要求、受け取った」容疑があるが、張、趙には賄賂問題が無い。

 これは、張、趙も紀律違反ではあるが違法ではないことを意味し、2人に対しては党内処分にとどめ、司法機関へ移送はしていない。

 実際、十八大以降で双開された18人の省部級高官と、張、趙の処理の順番も異なる。18人の高官は中紀委員が先行して調査を行い、中央組織部が解任を発表し、中紀委が調査結果を報告し、双開等の処分を行ってから、司法機関へ移送した。

 しかし、張、趙は中紀委が先行して「解任」を告げ、中紀委が処分結果を公表、党籍をはく奪し、降職(降格)となったのだ。

 注意すべきは、中組部が趙の解任を宣言した際、「同志」呼称をしていた。しかし今朝、中紀委が趙の処分結果を発表した際、趙は党籍をはく奪されており、全文には「同志」の文字は無かった。
 わかったようなわからん説明ですが、紀律違反が固まったので党内処分で最も重い党籍はく奪にはしたが、法律違反はないので降職(降格)したということらしいのです。党内処分にある降級と、今回の降格はまた別モノなんですよね。

 降格は国家公務員にある等級を下げる行政処分で、区分は以下のようになります。カッコ内は等級に相当する人物の例を付記しています。それを中央紀律検査委がやるのは職権を超えているのではないかとも思いますが。

1級:国務院総理(リカちゃん)
2-3級:国務院副総理、国務委員(張高麗、劉延東)
3-4級:正省部級(王毅)
4-5級:副省部級(副省長、副閣僚クラス)
5-7級:正司庁級(秦剛)
6-8級:副司庁級(華春瑩)
7-10級:正処県級
8-11級:副処県級(嫁の叔父)
9-12級:正科郷級
9-13級:副科郷級
9-14級:科員
10-15級:弁事員
 経歴で目にするのが○○部副部長(正部級)という表記で、職責は副部長だけど、待遇は正部長で普通の副部長とは違うぞということですね。

 張にしても趙にしても、党籍ははく奪されてはいるものの、法的責任は問われませんし、公務員としては首になっていないから、引退したら年金はもらえるということなんでしょう。でなければ、降格処分なんて単語が出るはずがありません。

 張は副部級から副処級へ、趙は科員というド底辺へ降格されていますが、それぞれの等級に応じた年金や福利厚生があるのだと思います。齢60の元副省部級のおっさんが下っ端みたいな年金しかもらえないのは自業自得ですが、貰えるだけましかと。

 趙の処分にある「降級為副處級非領導職務」の意味は結局わからなかったし。等級は副処級だけど、具体的なポストは与えず引退まで飼い殺しということなのか。

 あれ、処分されているようで処分されていないような。これって普通に逃げ切ってますけどいいんですかね。

 もっと下のクラスの党員だとこの処分はちょくちょくあるようなのですが、腐っても省部級となれば汚職額も桁違いなのに、法律に問わないとの決定を党が下すのは間違いです。こんなことをやるから信用無くすわけで。
ラベル:新京報 双開
posted by aquarelliste at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。